【連載最終回】カーラッピングの過去・現在・未来…先駆者YMG1の“次のステージ”への想い | CAR CARE PLUS

【連載最終回】カーラッピングの過去・現在・未来…先駆者YMG1の“次のステージ”への想い

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【連載最終回】カーラッピングの過去・現在・未来…先駆者YMG1の“次のステージ”への想い
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車を長く大切に乗るユーザーが確実に増えている現在、愛車を綺麗に保つ様々なサービスの価値も上がっている。その1つが自動車の表面にフィルム加工を施し、既存の塗装とはまったく異なる色やデザインで車体を彩ることが可能なほか、飛び石や軽い接触などから塗装面を保護することができ、愛車の資産価値を落とさず、自由かつ気軽に自己表現ができる「カーラッピング」だ。

そこで、カーラッピングの日本における先駆者である株式会社ワイエムジーワン(以下、YMG1/東京都墨田区横川1-1-10すみだパークプレイスII)の山家一繁社長協力の下、編集部ではカーラッピングについての新連載コラムを昨年4月から始動させた。






連載最終回となる今回は、YMG1のサービスブランドである「LAPPS」の今後の展開や構想などのほか、会期が迫ってきた第21回国際オートアフターマーケットEXPO2024(3月5日~7日@東京ビッグサイト南館で開催)の出展ブースの見所などについて、山家社長にお話し頂きました。

カーラッピングを「サブカル」ではなく「産業」にするために

皆さんこんにちは。YMG1の山家です。昨年4月から始めさせて頂いた連載も、早いもので今回が最終回となりました。今回はこれまでの内容を踏まえ、YMG1のサービスブランド「LAPPS」の今後の展開や、YMG1という企業の成長を含め、私が考えている構想の一端を明かしたいと思います。また今年も国際オートアフターマーケットEXPO(IAAE)にYMG1として出展しますので、ブースの見所なども最後にお伝えできればと思います。

まず、2011年に車両専用ラッピングフィルムで、車の外装をすべて包み込んでカラーリングを変えるラッピングサービスを国内で普及させることを目的に、YMG1のサービスブランドとして「LAPPS」を立ち上げたことは、これまでの連載でお話ししてきた通りです。

LuxuryAutomobileProgressivePlusStyleの頭文字を取って私が作った造語です。ターゲットとなる“高級車保有層に対して新たな価値を提供する”というような意味合いで頭にLuxury~と付けました。半分はこじつけみたいなものですが…(笑)

またカーラッピングの施工だけではなく、施工者の育成と正しい知識と施工技術の継承が、カーラッピングの普及においてに重要であるとの考えから、これまでカーラッピングビジネス施工者の養成講座やカーラッピングビジネスを内製化するための支援講座「CIPS」(Car wrapping Inhouse Production Support)なども開講し、カーラッピング業界全体の活性化に向けて様々な取り組みを行ってきました。

その上で、LAPPSはこれからも自分のクルマにカーラッピングをしてみたいという人やその施工者、企業の支援を引き続き行っていくことに変わりはなく、むしろもっと多くの人に気軽に車をカスタマイズし、楽しんでもらうために、カーラッピングの価値をもっと伝えていかなければならないという思いを日々強くしています。

ただ、自動車メーカーや一部の高級車保有層が、カーラッピングの価値について認めつつあるものの、まだまだ市民権は得られていないというのが現状です。感覚としては“サブカル”に近い印象でしょうか。私が日本にカーラッピングを普及させようと奔走していた約20年前に比べれば、サブカルの領域にまでようやく広がってきたことは嬉しいのですが、カーラッピングを「産業」にしていくには、正しい知識と施工技術、そして集客力を持った施工者が圧倒的に足りません。

そこで、しっかりした知識と技術を持った施工者を増やすという観点で、これはあくまで構想ですが、講習を受けた上で起業したいという人がいれば、例えば2年などの短期カリキュラムで、弊社YMG1に就職し、施工技術と集客に関するノウハウを直に学び、独立させた方が早いのではないかと考えています。いわゆる「YMG1アカデミー構想」なのですが、普通はお金を払って受けるものが、給料を貰えてかつ技術が身に付くという本来はあり得ない建て付けなので、具体的な仕組みはこれから詰めていこうと思っています。実現可能かは、正直まだ分かりませんが…(笑)仕組み次第では検討の余地はあるような気がしています。

いずれにしても、カーラッピングを「産業」にするため、考えていることはこれからも発信していくつもりです。

その「発信」という意味では、カーラッピングの普及に対して、今後、私個人として何ができるかを考えていました。その1つとして、これまで私が約40年に渡って携わってきたラッピングビジネスの経験やノウハウを、電子書籍としてまとめて発刊しようと思っています。カーラッピングの教科書、いわゆる“カーラッピング大全”とも言える内容にしようと思っています。これまでの経験を形として残すことがまず1つ。そしてこれからの世代に対して、より手に取ってもらいやすいように電子書籍にするつもりです。何百ページもあるような重い書籍は読まないですよね。私も読みません(笑)ただ、これを読めば、カーラッピングのことは理解できる内容にするつもりです。ご期待下さい。

詳細はお伝えできないものの、山家社長が電子書籍で発刊を予定している“カーラッピング大全(仮称)”の全容資料

IAAE2024出展ブースの見所

3月5日(火)~7日(木)に東京ビッグサイト南館で開催の第21回国際オートアフターマーケットEXPO2024(IAAE2024)に、YMG1もブース出展(ブース番号:2214)しますので、こちらで見所を少しお話ししておきます。今年は、LAPPSとして塗装にも負けない艶感を持つ3M™ラップフィルムシリーズ2080 ハイグロスシリーズ、スコッチガード™ペイントプロテクションフィルムproシリーズのデモンストレーションをブースで行います。ぜひご来場の際は、ブースにお立ち寄りください!

また会期初日の3月5日(火)14時15分~15時には、セミナー会場Cにて「自動車関連業界の中でのカーラッピングの役割について」という内容で出展者プレゼンテーションに登壇します。こちらもよろしければぜひ事前登録の上、お越し下さい。

昨年のIAAE2023のYMG1出展ブース
昨年のIAAE2023での出展者プレゼンテーションの様子

YMG1、LAPPS、そして山家一繁のこれから

これまで1年間にわたり、カーラッピングについてお話ししてきました。繰り返しになりますが、日本のカーラッピングはまだ市民権を得ていないというのが私の思いです。カーラッピングが市民権を得るために、業界全体として取り組むべきなのは、業界の人たちがフィルムの知識をちゃんと付けて、理解して、どの価値をユーザーに提供するかをしっかりと落とし込むことです。

今後も微力ながら私も、引き続き業界が少しでも活性化するように頑張っていきたいと思います。1年間、連載にお付き合いありがとうございました。またどこかでお会いしましょう!

<プロフィール>

山家一繁(やまがかずしげ)

株式会社ワイエムジーワン代表取締役。日本で初めてバスラッピングを手掛け、これまでに約4,000台のバスラッピング製作施工実績を持つ、日本におけるカーラッピングのパイオニア。2011年からは高級車の新しい楽しみ方「LAPPS(=Luxury Automobile Progressive plus Style)」 として車両専用ラッピングフィルムで車の外装をすべて包み込み、カラーリングを変えるラッピングサービスを普及させるYMG1のサービスブランドも立ち上げたほか、その施工や集客ノウハウを元にカラーリングチェンジラッピングビジネス講習も実施するなど、カーラッピングの普及に積極的に取り組んでいる。

《カーケアプラス編集部》

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