当コーナーは、「カーオーディオ好き」を増やすことを目標として連載中だ。運転中に音楽を聴いているドライバーは多くいるのに、システムアップが実行されることはそれほど多くない。その原因が“わがりづらさ”にあると仮説を立て、その払拭を目指し展開している
◆「単体サブウーファー」は組み合わせる箱とアンプで音が変わる。そして何を選ぶかでも…
現在は、「サブウーファー」に関する“分かりづらい”事柄について解説している。前回は、愛好家の多くが「単体サブウーファー」を好んで使うその理由を説明したが、それに引き続いて当回では、その選び方を解説していく。
さて、「単体サブウーファー」とは、「サブウーファーユニット」が裸の状態で売られているもののことを指す。で、これを使う場合には別途「ボックス」と「外部パワーアンプ」とを用意する必要があるので、導入のハードルが比較的に高い。しかし、どんな「ボックス」を用いるか、どんな「外部パワーアンプ」を組み合わせるかで鳴り方が変わってくるので、サウンドのコントロールの幅が広がる。マニアはそこのところをメリットとして、敢えてこれを選択している。
そしてもちろん、「単体サブウーファー」に何を選ぶかでも鳴り方が変化する。どんなモデルがどんな音なのかというと……。
◆大きさで鳴り方が変わるので、まずは「何cm口径」のモデルにするかを要検討！
まずは予算ありきだが、一旦そこのところはさておいて、それ以外の部分での選び方のポイントを説明していこう。
最初に勘案すべきは「口径」だ。ちなみに「単体サブウーファー」は16cmクラスから35cmという大口径モデルまで、そして特殊なものではそれ以上に大きなモデルまでもが存在している。ただし、使われることが多いのは20cm、25cm、30cm、このあたりだ。
で、「口径」によってサウンド傾向も変化する。大きくなるほどにローエンドまで伸びるようになり（低域の再生レンジが広がり）、ゆったりとした低音を鳴らしやすくなる。また、音圧も稼ぎやすくなる。
一方、口径が小さくなるほどハギレの良い低音を鳴らしやすくなる。しかし、低域の再生レンジは大口径モデルと比べて狭くなりがちだ。
なお、「口径」が小さくなると「ボックス」も小型化できるので積載性的には有利だ。逆に「口径」が大きくなると「ボックス」も大型化する。音のことも考えつつ、取り回しの良し悪しも鑑みて総合的に選定しよう。
◆「ブランド」ごとでも傾向が変化。プロの助言を参考に、好みの「ブランド」を選定！
次いでは、「ブランド」をセレクトしよう。というのも「単体サブウーファー」ももちろん、「ブランド」ごとでサウンド傾向が変化する。例えば、ゆったりとした低音を鳴らすのが得意なメーカーもあれば、タイトで快活な鳴りっぷりを特長とする「ブランド」もある。
しかし、「単体サブウーファー」は試聴をして選択するのが難しい。なぜなら「単体サブウーファー」を鳴らすには「ボックス」に装着しなくてはならず、試聴機材を用意するのが困難だ。そしてもしも試聴ができても、再生範囲が超低音に限られるので違いが分かりづらい。
なので「ブランド」選定に関しては、「カーオーディオ・プロショップ」のインストーラーたちの助言を参考にしたい。彼らはさまざまなモデルを取り付けたことがあるので、「ブランド」ごとのサウンド傾向を知っている。なのでそのアドバイスをもとに、気になる「ブランド」を絞り込みたい。
また、さまざまなメーカーやインポーターのデモカー、そしてユーザーカーの音を機会があるごとに聴いていくと、だんだんと「ブランド」ごとのサウンド傾向も見えてくる。このようにして経験則を積むことでも、「ブランド」選定がしやすくなる。
今回は以上だ。次回はその他の選択ポイントについて説明していく。お楽しみに。
