“正直商売”を徹底する車買取・販売『オートバックスカーズ』11年ぶりのリブランディングで千葉・柏に大型直営店オープン…25年4月に向けた今後の展望とは? 倉林事業統括に聞く | CAR CARE PLUS

“正直商売”を徹底する車買取・販売『オートバックスカーズ』11年ぶりのリブランディングで千葉・柏に大型直営店オープン…25年4月に向けた今後の展望とは? 倉林事業統括に聞く

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“正直商売”を徹底する車買取・販売『オートバックスカーズ』11年ぶりのリブランディングで千葉・柏に大型直営店オープン
“正直商売”を徹底する車買取・販売『オートバックスカーズ』11年ぶりのリブランディングで千葉・柏に大型直営店オープン 全 9 枚 拡大写真

カー用品販売大手の株式会社オートバックスセブンが展開する車買取・販売事業『オートバックスカーズ』は、11年ぶりとなるリブランディングを10月1日から実施し、公式Webサイトをはじめ、販促物や店舗看板などに新ブランドロゴを順次導入していく。この流れの中で、10月23日に千葉県柏市に直営の大型買取・販売店『オートバックスカーズ かしわ大井』をオープン。同店舗は新ロゴブランドを掲げて100台規模で良質な中古車在庫を並べ、車検・保険・カー用品取付といったアフターサービスも提供する初の新型店となる。

直営の大型買取・販売店『オートバックスカーズ かしわ大井』は、新ロゴブランドを掲げて100台規模の中古車を展示

25年4月以降から「新たな動き」

新車価格の高騰などにより代替としての中古車需要が今後も増加すると同社はみており、成長が期待される重点分野として車買取・販売事業をさらに拡大・発展させるべく、今年3月5日に新方針を発表。これまでオートバックスグループに限定してフランチャイズ(FC)展開していた車買取・販売事業のFC加盟を、初めてグループ外に広げ2025年4月から新たにスタートする計画があり、11年ぶりのリブランディングや大型直営店のオープンとなった。

これまで「オートバックスカーズ」は無在庫でのネット販売が主体で、ブランドロゴにブラックの「@」が象徴的に使われていたが、今後は千葉県柏市にオープンした大型直営店同様、店頭に良質な中古車在庫を大規模展示して販売するため新ブランドロゴは「@」を使用しないデザインとなった。また、1996年の事業立ち上げ当初から掲げる事業理念『正直商売』をより強調する目的で、ブラックの背景にホワイトのロゴマーク(AUTOBACS CARS)が表現されている。

11年ぶりのリブランディングで、10月1日より、ロゴブランドを刷新

『正直商売』を強く打ち出す

車買取・販売事業「オートバックスカーズ」を統括する株式会社オートバックスセブン カートレーディング事業統括 兼 ファイナンス事業統括の倉林真也氏は「今後より一層『正直商売』を強く打ち出します」と力強く断言。健全で正直な車取引を徹底し、顧客をはじめすべての取引先や事業連携パートナーに安全・安心・感動を届けるために、2025年4月から新たな事業展開に取り組む考えだ。

自動車業界は100年に一度の変革期を迎え、中古車ビジネスを取り巻く環境も大きく変化する中でオートバックスセブンが、車買取・販売事業をより拡大・強化するためには、顧客からの信用・信頼の獲得が必須との考えから『正直商売』を強調し、顧客に信用力を訴える。車買取を軸足に販売も強化・進化させる方針だ。

10月1日から本格運用となったOBD車検や、増え続けるADAS(先進運転支援システム)搭載車の作動に関わるカメラ・センサーなどの電子制御装置整備作業といった、自動車の進化にともなう法改正のルールに則ったコンプライアンス遵守のアフターサービスを、どのような体制で提供するのだろうか。

地域連携によるアフターサービス提供

「直営店や既存FC事業者だけでは対応が難しく、地域連携が必須。当社はBSサミット事業協同組合に加盟する整備事業者などと連携することで、直営店やFC事業者では対応できない次世代技術に対応するアフターサービスを提供する考えです」と倉林統括は述べた。

オートバックスセブンは、次世代技術に対応する整備ローカルネットワークモデルの構築を目的に、全国に自動車整備の拠点を持つボディショップ全国ネットワーク「BSサミット事業協同組合(磯部君男理事長)」と包括的業務提携を2020年8月に締結し、4年が経過している。

整備ローカルネットワーク

これまで各エリアの BSサミット組合員工場と、ロードサービス出動拠点連携や車検、鈑金塗装での連携事例がある。最近の事例としては車買取・販売事業における実証実験も取り組んでいる。

「グループ外の整備事業者とタッグを組む際、どちらか一方ではなく、当社をはじめFC加盟事業者と連携パートナー(BSサミット事業協同組合員工場など)の双方にメリットがある連携を実現するには、連携前にしっかりとミーティングを行うことが必須です。できないことを補い合い、強みを活かして相乗効果を生み出せる体制を構築できれば、双方の事業活性化につながっていく」と、今後も連携の必要性を強調した。

車買取・販売事業における2025年4月以降の展開として、実現可能性が高い連携事例があるのか尋ねると、倉林統括は「BSサミット組合員工場であり、整備工場やプジョーディーラーを長年展開する株式会社ガラージュモリ(奈良市東九条町・奥谷丈輝代表取締役)とオートバックスセブンが、車買取・販売事業で連携する体制構築の実現に向けて協議を進めています」と、具体例を教えてくれた。

整備工場やプジョーディーラーを長年展開する株式会社ガラージュモリ(奈良市東九条町・奥谷丈輝代表取締役)

「当社でお車を購入されたお客様が、一切不安に陥らない『正直商売』を徹底して、車買取・販売に加え、車検・保険・カー用品取付といったアフターサービスを提供することが、オートバックスカーズの使命です。その実現には地域連携が欠かせません」と倉林統括は話す。2025年4月以降から本格展開する、新しい車買取・販売事業のビジネス戦略を具現化する直営1号店は、10月23日にオープンした『オートバックスカーズ かしわ大井』となる。

サービスアドバイザーが常駐、保険は別会社で運営

安心して車の売買ができる場と体験、安全なサービス提供を行うために、新型店の店内にはサービスアドバイザーが常駐し、保険は別会社で運営する予定とのこと。来店顧客にはオリジナルブレンドのコーヒーを提供する考えもあるようだ。倉林統括は「徹底的に『正直商売』を打ち出して車買取・販売事業とアフターサービスを展開し、今後の自動車業界・クルマ社会に新しい価値を提供したい」と語った。

『オートバックスカーズ かしわ大井』の店内は、広々とした待合・商談スペースとキッズコーナーも用意
『オートバックスカーズ かしわ大井』では、車検や整備なども可能なピットを併設

今後より一層、自動車ユーザーの期待に応えるためにFC加盟をグループ外に広げ、2025年4月から新たにスタートする「オートバックスカーズ」店舗が今後拡大し、好調な収益を確保できれば、長期戦略構想として主軸を車買取・販売事業に移す考えもあるのか、気になるところだ。これまでになかった自動車アフターマーケット業界の新たなビジネス潮流を生み出す可能性を感じる動きとして、今後の展開に期待が募る。

《カーケアプラス編集部》

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