12月2日~5日まで、中国・上海のNational Exhibition and Convention Center 14ホールで開催されたアジア最大規模の国際自動車産業見本市『アウトメカニカ上海 2024』に出展していた中国企業のブースに、ラグジュアリーな高級車向けと思われる運転席・助手席・後部座席の内装パーツ一式が展示されており、異彩を放っていた。
内装パーツ一式を出品していたのは、車内イルミネーションライトをはじめとする様々な内装パーツの開発・製造・販売・マーケティング業務を専門に行う「南京好航徳電子技術有限公司(Nanjing Haohangde Electronic Technology Co., Ltd.)」。同社のブースには、中国語で大きく「老改新」とあり、 “ OLD TO NEW UPGRADE ”と英語が付記されていた。
同社では、主にメルセデス・ベンツ、アウディ、BMWの旧車を対象とした内装カスタマイズサービスを提供。例えば、2005~2013年式のメルセデス・ベンツSクラス「W221」の内装を、2021年式の「W223」の内装にアップグレードしたり、純正仕様で5人乗りの後部座席を4人乗りに改造するプランもあるようだ。
日本でも、旧車の内装レストアサービスは提供されているが、レザーシートやダッシュボードの補修や張替えといった部分的な施工が多く、旧車オーナーはオリジナルの純正仕様に復活させたいニーズが強い傾向がある。旧車の内装をハイグレードクラスの内装にまるごとアップグレードするという発想は、日本ではあまり聞いたことがない。なお中国では、外装のカスタマイズに対する法規制が非常に厳しいらしく、それゆえに内装を大胆にカスタマイズして楽しむ傾向が強いのかもしれない。