ハイグリップか快適性か?今話題の「セカンドラジアルタイヤ」が選ばれる理由 | CAR CARE PLUS

ハイグリップか快適性か?今話題の「セカンドラジアルタイヤ」が選ばれる理由

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ハイグリップか快適性か?今話題のセカンドラジアルタイヤが選ばれる理由~カスタムHOW TO~
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クルマが走る時に最も大切なのはタイヤである。タイヤだけが唯一路面と接しているからこそ、その性能は大きく走りに関わる。そこでドライビングを楽しむ人にオススメしたいのがスポーツタイヤである。

なにもグリップだけを優先したタイヤを選ぶ必要はないが、燃費や静粛性よりもハンドリングを極めたタイヤこそ、走って楽しいのは間違いない。そんなタイヤの中から今オススメなのがセカンドラジアルと呼ばれるカテゴリーのタイヤである。

スポーツタイヤがオススメな理由は、走りの性能を優先して設計されているから。コンフォート系やエコ系のタイヤがハンドルを切ってからわずかにタイムラグがあってからクルマが反応するのに対し、スポーツ系タイヤはその反応時間が短い。操作にたいして素早く反応してくれるからこそ、思い通りにクルマを動かすことができる。思い通りに動くクルマは決して飛ばしていなくても、狙った通りに走ってくれるので気持ち良い。交差点で曲がる時、信号で止まる時、高速道路でレーンチェンジする時、いずれもクルマが思い通りに反応してくれると自然と乗りやすく、疲れにくく、そして気持ちよく走れるのだ。そんなスポーツタイヤにも多くのカテゴリーがある。

1:Sタイヤ

ADVAN A050などが代表的モデル。セミスリックやセミレーシングとも呼ばれるタイヤ。サーキットでのドライ路面でのグリップと、ジムカーナ競技でのグリップを優先した設計で、溝も最小限なのでウエット路面には向かない。公道での使用も可能だが、ウエット路面ではハイドロプレーニング現象が起きやすいので決してオススメはできない。公道使用は緊急時の移動用くらいに考えたい。

2:ハイグリップラジアル(レーシングハイグリップ)

POTENZA RE-12DやADVAN A052などが代表的モデル。現実的に公道でも使用できる限界的な存在。ブロック剛性を高めるために溝は浅めだが、一応まんべんなく配置されているので減っていなければハイドロプレーニング現象も起こしにくく、普通に使用も可能。サーキットでは新品時はSタイヤに匹敵するグリップを持つ。中古になってもそこそこのグリップを維持してくれる。

3:ハイグリップラジアル(ストリートラジアル)

DIREZZA Zlll、POTENZA RE-71RS、ADVAN NEOVA AD09などが代表的モデル。街乗り、ワインディング、高速道路の性能を最大限にしつつ、サーキットでのグリップと耐久性も高いという欲張りなモデル。レーシングハイグリップには劣るが高いグリップ力を持つ。普段乗りでも全く問題なく、乗り心地も悪くない。静粛性もそこそこ、というモデルが多い。

4:セカンドラジアルタイヤ

ADVAN FLEVA V701やPOTENZA Adrenalin RE004などが代表的モデル。ストリートラジアルよりもグリップ力は劣るが耐久性が高く、乗り心地もソフト。静粛性も高い。サーキットでのタイムを出すためのタイヤではないが、スポーツ走行用に設計されているのでサーキットにも対応できるし、その摩耗も少ない。価格もリーズナブル。

このようにざっくりと分けると4つになる。そして、近年ハイグリップ化が進み続ける中で、あえてその流れに逆行したセカンドラジアルタイヤが注目を集めている。

スポーツタイヤのハイグリップ化が激しくなった昨今、グリップが高すぎるゆえに軽快感が薄いとか、寿命が短いなどの弊害が現れていた。しかし、趣味でサーキット走行を楽しむ層にはコンフォートタイヤやプレミアムタイヤは向かない。タイムが出るとかそういった問題の以前に、そういったタイヤでサーキット走行をするとブロックが飛んでしまったり、1回の走行で致命的ダメージを負ってしまうことがある。

そこでコンフォート以上、ハイグリップ未満というキャラクターのタイヤが注目され、徐々にユーザーを増やしているのだ。ADVAN FLEVA V701やPOTENZA Adrenalin RE004においては日本で設計し、海外工場で製造することでコストを抑えて買いやすい価格を保っているのも特徴。

サーキットでの一発タイムを狙わないなら、ストリートラジアル以上のグリップは必要ない。でも、ドライビングを楽しみたいとか、たまにはサーキットも走ろうと思っているならぜひオススメしたいのがセカンドラジアルタイヤなのだ。

ハイグリップか快適性か?今話題のセカンドラジアルタイヤが選ばれる理由~カスタムHOW TO~

《加茂新》

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