メルセデスベンツは、米国フロリダ州マイアミで開催されたクラシックカーイベント「モダマイアミ」に出展し、歴史的名車から最新モデルまで豪華なラインナップを披露した。
同社は「シュトゥットガルトからのシルバースター」をテーマに、貴重な歴史的モデルと最新の高級車を展示し、米国市場でのプレゼンス強化を図った。
注目を集めたのは、1955年製の伝説的レーシングカーのメルセデスベンツ『300 SLR』。このモデルは、同年のスポーツカー世界選手権でメルセデスベンツに優勝をもたらした名車だ。また、2009年に限定75台で製造されたメルセデスベンツ 『SLR マクラーレン・スターリング・モス』も展示された。このモデルは、1955年のミッレミリアでスターリング・モスが達成した偉大な勝利を記念して作られたピュアロードスターだ。

イベントのハイライトは、SLRマクラーレン・スターリング・モスが先導する「モダクラシック」ドライブと、コンクール・デレガンスだった。コンクールでは、戦前のレアモデルやモータースポーツの名車、スーパースポーツカー、最新のハイパーカーなどが展示された。
メルセデスベンツは、クラシックカーの価値の高さも強調した。2月に行われた「W 196 R」のオークションでは、5115万5000ユーロ(約82億円)という記録的な価格で落札された。これにより、このシルバーアローは史上最も高価なグランプリレーシングカーとなり、また2番目に高価な自動車となった。

さらに、メルセデスベンツは最新のカスタマイズプログラム「MANUFAKTUR」も紹介した。これは、メルセデスベンツ、メルセデスAMG、メルセデス・マイバッハ、『Gクラス』の特定モデルに対して、エクステリアとインテリアの専用装備、素材、カラー、仕上げを提供するプログラムだ。
モダマイアミは、1926年に開業したビルトモアホテル周辺で開催され、北米のクラシックカーカレンダーに新たな注目イベントとして定着しつつある。メルセデスベンツは、この機会を通じて世界で最も価値の高いクラシックカーブランドとしての地位を強化し、米国市場での存在感をさらに高めている。