電動モビリティのシェアリングサービスを展開するLimeは、国内で初めて首都高速道路への誤進入をジオフェンシング技術で防止する取り組みを開始したと発表した。
ジオフェンシング技術は、GPSを用いて仮想的な境界線を設定し、車両がその区域に進入した際に自動的に速度制限などの制御を行う。Limeは既に代々木公園や明治神宮、皇居周辺などでこの技術を導入していたが、今回新たに首都高速道路の一部入り口での誤進入防止を目的とした実運用を開始した。
同社は、ビーコンを活用した不正駐車対策も併せて導入している。ポートに設置されたビーコンにより、ポートの3m以内に車両を返却しないとアプリ上で利用終了できない仕組みだ。これにより、指定エリア外への駐車を防止し、都市環境や歩行者への安全配慮を強化している。
現在、東京都内の約50箇所にビーコンが設置済みで、2025年6月までに既存の全ポートへの展開を予定している。
Lime日本政府渉外責任者の井上祐輔氏は、「安全性の確保をユーザー任せにするのではなく、利用可能なテクノロジーを最大限活用し、企業としての責任を果たしながら、安心で安全な移動環境の構築に貢献していく」とコメントしている。