中古車商品化の真髄とは? 汚れ落としとディテイルの美しさにこだわる…開発者・古館忠夫氏の歩み | CAR CARE PLUS

中古車商品化の真髄とは? 汚れ落としとディテイルの美しさにこだわる…開発者・古館忠夫氏の歩み

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中古車商品化の真髄とは? 汚れ落としとディテイルの美しさにこだわる…開発者・古館忠夫氏の歩み
中古車商品化の真髄とは? 汚れ落としとディテイルの美しさにこだわる…開発者・古館忠夫氏の歩み 全 6 枚 拡大写真

洗車やコーティング、内装リペアなど、クルマのディテイル(細部)まで徹底的にキレイに仕上げる「カーディテイリング」は、車両の長期保有化がますます進み、中古車価格が高騰する現代において必須のサービスとして定着しつつある。

カーディテイリングの言葉が生まれたのは、1960年代のアメリカで中古車市場が盛り上がっていた時期と言われている。中古車の外装と内装の細部をキレイに仕上げることで新車のように美しくみせる“中古車商品化”がアメリカで活況を極めていたことに着目し、日本で本格的なカーディテイリング事業を行う中で、粘土クリーナーの元祖「トラップネンド」を開発した人物といえば、ジョイボンド株式会社の古館忠夫代表だ。その古館氏がこれまで歩んできた日々を綴った初エッセイ『クレイ・ストーリー 旅する魂』を上梓した。

同書は、高校卒業後に大手企業に就職するも “ 自分の人生はこれでいいのか? ” と疑問を抱いて退職した20代前半の古館氏が、時計部品工場で修行後に部品加工製作所を独立開業し、中古で購入した社用車の汚れ落としをきっかけに洗浄スプレー開発に取り組んだことで、アメリカの中古車市場を盛り上げるカーディテイリングに辿り着く経緯が語られている。特に第2~4章では、中古車販売の経営スタイル、新商品開発、日本カーディテイリング協会の立ち上げ、粘土がバズった意外な経緯、サイバー犯罪対策に貢献といった気になるワードが多くある。

日本カーディテイリング協会については、同会の活動の一環として自動車業界向けにカーディテイリングサービスの普及と健全な発展に寄与する目的で、1996年にタブロイド専門誌『カーディテイリングニュース(CDN)』を創刊。CDN創刊号には、日本カーディテイリング協会理事長として古館氏のコメントを掲載。第7号からはジョイボンドの当時の中古車商品化作業マニュアルを紹介する連載記事などもあり、中古車商品化に携わるプロ向けの専門的な情報が得られる貴重な媒体であったことがわかる。なお現在はかたちをかえて購読無料のメールマガジン「プロフェッショナル カーディテイリング」(配信:株式会社ジェイシーレゾナンス)として情報発信が行われている。

古館氏の近年の功績としては、自身が開発・販売する「トラップネンド」が35年以上前から世界中で活用されている点が高く評価され、2023年1月31日にアメリカに本部を置く国際ディテイリング協会「International Detailing Association(IDA)」からカーディテイリング業界に大きく貢献した専門家に贈られる『Hall of fame(殿堂入り)』に日本人で初めて選ばれた。この事実は、古館氏が日本や世界のカーディテイリング業界に大きな影響を与えたことの証明といえる。

自動車アフターマーケット業界において、今後も中古車商品化におけるカーディテイリングは非常に重要だからこそ、カーディテイリングサービスに注力したい事業者に役立つヒントが古館氏の初エッセイ『クレイ・ストーリー 旅する魂』に綴られているように感じた。同書はAmazonをはじめ発行元(セルバ出版)のWebサイトにてEC販売されている。

《カーケアプラス編集部》

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