中国・北京で開催され、同地で最大級の自動車アフターマーケット展示会として定着している「中国国際汽車服務用品及設備展覧会(CIAACE)」の第38回大会が、2026年3月13日から16日までの4日間、首都国際会展中心にて開催された。今回はNEV(新エネルギー車)に特化した「中国国際新能源汽車技術/部品服務展覧会」や、カスタマイズやチューニングに関する「第13回中国国際汽車改装展覧会」も同時開催され、主催の雅森国際のもと、業界の最先端トレンドを網羅する大規模なイベントとなった。

進化するNEVカスタマイズとバッテリー保護の需要
NEVの普及が加速する中国市場を背景に、今年のCIAACEではカスタマイズの在り方に大きな変化が見られた。特に注目を集めたのは、BEV特有のフラットなフロア構造を最大限に活かした内装のトータルコーディネートだ。車室内の床面からルーフ、トリムに至るまで、一体的なデザインへと刷新する提案が数多くなされており、それに付随する資材や精密なカッティングシステムに至るまで、非常に多岐にわたる展示が行われていた。





また、乗用車のみならずバスの内装カスタマイズ提案も見られ、商用領域での需要拡大も印象づけた。さらに、車両下部に配置された高価なバッテリーを物理的な衝撃から保護するためのカバーなどの出展が増えており、これはBEVが主流となった市場ならではの新しいアフターパーツと言えるだろう。



さらに足回りやブレーキ関連、ボディ剛性を高めるタワーバー、軽量化を目指したCFRP(炭素繊維強化プラスチック)パーツなど、NEVに向けたチューニングの訴求も着実に熱を帯び始めている。


フィルム施工と「減らない洗車需要」への対応
カーディテイリング分野では、ウィンドウフィルムやボディフィルムの出展が近年ますます増加しており、広大な会場内でも圧倒的な存在感を放っていた。会場内では施工技術を競うコンテストやペイントレスデントリペアの競技会も併催され、技術と製品をセットで訴求するスタイルが定着している。



特に興味深いのは、洗車関連の展示が昨年に比べてさらに増えていた点だ。BEVは従来のエンジン車に比べて整備やメンテナンスのポイントが減少するが、洗車への需要が減ることはない。この「BEV時代でも変わらない商機」に対し、最新の洗車機による効率的な対応が提案されていた。



また、日本からはジョイボンドの古舘社長がIDAの殿堂入りを果たしたことを受けて大きく紹介され、お馴染みのトラップネンドやコーティング関連製品、さらにはスリーボンドなどの日系ブランドも確かな存在感を示していた。


3D技術の活用と無人化が進む現場
展示会の運営やマーケティング手法にも、中国らしいデジタル化の波が押し寄せている。会場内では3Dスキャナーを用いた計測や、3Dプリンティング技術を駆使して作られたパーツや型の提案が行われており、製造工程のデジタル化が加速していることを実感させた。


さらに、展示会場内のコーヒースタンドがロボット化されて無人運用されていたり、案内スタッフとしてロボットが稼働していたりと、省人化・無人化の徹底ぶりが目を引いた。また、BtoBの展示会でありながら、TikTok(抖音)のライブ配信を通じて一般消費者へ熱気を伝えるブースも多く、toC向けの通販サイト「TEMU」の出展と相まって、リアルとデジタルが高度に融合した中国アフターマーケットの「今」が凝縮された4日間となった。



