【BMW 5シリーズ 試乗】久しぶりにいいフィールのエンジンに出会えた…丸山誠
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コラム
以前試乗して感動したBMWの『M2』も3リットル直6ターボ。排気量が微妙に異なるが、その回転の吹き上がり感は似たフィーリングだ。
540iの最高出力は340馬力とややおとなしめのスペックだが、450Nmの最大トルクを1380回転から発揮するため車重を感じさせないスポーティな加速が楽しめる。
ターボエンジンだがアクセル操作に対してタイムラグを感じさせず、レスポンスがとてもいいのが印象的だ。高速道路に乗ってアクセルを踏み込むと、「さすがBMWのストレート6」とうならされるスムーズな吹き上がり感。
この感覚はBMWの直6エンジンならではで、7000回転からレッドゾーンが始まるが、それ以上にどこまでも回ってしまいそうなスムーズさだ。
組み合わされる8速ATも緻密な制御感で、フルパワーで加速しても変速ショックをほとんど感じさせない。スポーツモードを選んでもスムーズかつ素早い変速が行われるため、快適性が犠牲になることがない。
5シリーズをドライブして、もう1つうならされたのが、先進運転支援技術のドライビング・アシスト・プラス。
高速道路でACC(アダプティブ クルーズ コントール)とステアリング&レーン・コントロール・アシストを作動させると、車線中央をきれいにトレースしてくれる。ここまではほかのモデルでも、すでに実現している。
5シリーズは正確なトレース性能はもちろん、ステアリングに手を触れているだけで機能を持続させてくれる。
他車はドライバーがステアリングを持っていることをトルクセンシングで検知しているが、5シリーズはステアリングに触れているだけでいい。もちろん手放しすると一定時間後に警告して、次に解除される。
これまで運転支援機能の追従制御とレーンキープは、メルセデスの『Eクラス』がトップと評価していた。5シリーズの日本仕様にはEクラスのようなレーンチェンジのアシスト機能はないが、ステアリングに手が触れているだけで機能を維持するのは楽だ。
今まで高速道路でロングドライブをするならEクラスが最高と考えていたが、使い勝手のよさで5シリーズが上回った。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
丸山 誠|モータージャーナリスト/AJAJ会員
自動車専門誌やウェブで新車試乗記事、新車解説記事などを執筆。キャンピングカーやキャンピングトレーラーなどにも詳しい。プリウスでキャンピングトレーラーをトーイングしている。
《丸山 誠》
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