【カーオーディオ・マニア】エンタメをプラスして楽しむ方法とは?
特集記事
コラム
■スマホの音楽を車内に取り込む“ベスト・スタイル”とは?
最終回となる当回は、「音を良くする」というよりも、「楽しさをプラスする」という観点で考えていこうと思う。ちょっとした工夫で車内のエンターテインメント性を向上させることも可能なので、そのヒントをできるだけ多くご紹介していきたい。
まずは、「ソースユニットを追加する」ことの楽しさについて検証していこう。
今や、スマホやポータブル・デジタル・オーディオ・プレーヤーを車内に持ち込んで楽しんでいる方は多い。しかしながら、その方法が“分かりにくい”と感じている方も、少なからずいるかもしれない。
というわけで最初は、スマホ等の音楽をカーオーディオのスピーカーで聴きたいと思ったときの、そのやり方について考えていく。
もっとも手軽な方法は、メインユニットの「AUX端子」とスマホのヘッドフォン端子とをピンケーブルで繋ぐ、という作戦だ。最近のカーオーディオメインユニットならびにAV一体型ナビで、「AUX端子」が備わっていない機種はほぼないはずだ。お使いのポータブル・オーディオ・プレーヤーがハイグレードなタイプであればあるほど、ヘッドフォン端子から出力される音質も上質なものになっていく。この方法はなかなかにあなどれない。
しかしながら、お使いのメインユニットに「USB端子」が備わっていて、接続したいスマホとの連携が可能であるならば、「USB」接続をすると使い勝手が向上する。スマホの操作をメインユニット側で行うことが可能となるからだ。操作性を重んじるなら「USB」接続がお薦めだ。
または、“ワイヤレス”にこだわるのなら、「Bluetooth」接続を活用しよう。メインユニットおよびスマホが「Bluetooth」に対応していることが条件となるが、最新のメインニットには「Bluetooth」接続時の音質を向上させているモデルも多いので、そのような機種であれば特に、音質性能的にも不足はない。
ちなみに、お使いのスマホが「Bluetooth」に対応しているにも関わらずメインユニット側が対応していないというケースでは、こんな方法も浮上する。
「Bluetooth」に対応した「FMトランスミッター」を活用する、という方法だ。スマホと「FMトランスミッター」間を「Bluetooth」で連携させ、「FMトランスミッター」からメインユニットへは“FM電波”で音楽信号を送るのだ。メインユニット側に「AUX端子」が備えられている機種が増えたことにより「FMトランスミッター」が使われるケースは減ってきたが、「Bluetooth」に対応している「FMトランスミッター」ならば、まだまだ出番はある、というわけだ。
■リアモニターの導入を検討する際には、“個人用”タイプも要チェック。
続いては、映像系の「エンタメ」について考えていこう。映像系「エンタメ」における注目株といえば…。それは、「HDMI接続によるスマホのミラーリング」だろう。使用するスマホに応じて何らかのアダプターが必要になるケースが多いが、それとケーブルを用意すれば、スマホの画面に映し出されているそのままを、メインユニットのモニターに映し出すことが可能となる。
これを活用して妙味があるのは、“ネット動画”の再生だ。基本的には音声もカースピーカーから聴けるようになるはずなので、「カーエンタメ」の幅が広げられる。
なお、お使いのメインユニットに「HDMI」端子が備えられていなくとも、諦めるのはまだ早い。「HDMI変換アダプター」を使えば、それを可能にできるのだ。「ミラーリング」にご興味があれば、チェックして損はない。
続いては、後部座席においての映像系「エンタメ」について考えていこう。これを充実させようと思ったら、「リアモニター」があると便利だ。
といいつつも、大画面ナビならば案外、後席からでも映像が見やすかったりもする。後席の「エンタメ」を充実させるという観点で、大画面ナビを選ぶ、というのもアリだ。
というわけで「リアモニター」がなくても大丈夫なケースはあるのだが、そうはいいつつも「リアモニター」があればベターであることもまた事実。そんな「リアモニター」のトレンドと言えば…。
今、キーワードとなっているのは“個人用”だ。少し前までは、“天井吊り下げ型”が顕著な人気を博していたのだが、ヘッドレスト取り付け型が“個人用”として見直されてきたのである。
「天井吊り下げ型」には大画面モデルも多く、さらにはフィット感も良いところが利点だが、コストはかかりがちだ。製品価格も相応に上がり、取り付け費用もそれなりにかかってくる。しかし「ヘッドレスト取り付け型」ならば製品代も比較的にリーズナブルで、かつ取り付け費用も削減可能だ。コストが低くなることを逆手に取って、この際、左右の搭乗者用にそれぞれ1台ずつをおごる、なんていう導入方法も浮上する。
“個人用”をうたう「リアモニター」は、入力端子を充実させヘッドフォン端子も備え、好みのソースを楽しめるように仕上げられている。「リアモニター」の導入を考える際には、“個人用”モデルのチェックもお忘れなく。
さて、当短期集中連載は以上をもって終了とさせていただく。カーオーディオは“分かりにくい”と思っていた方々の不安を、当特集が少しでも解消できたなら幸いなのだが…。
カーオーディオの始め方はさまざま考えられる。まずはお近くの「カーオーディオ・プロショップ」を探し、気軽に足を運んでみよう。案ずるより産むが易し。意外とハードルは高くない。
カーオーディオの“分かりにくさ”を“分かりやすく”大解説 その8「エンタメをプラスする」
《太田祥三》
この記事の写真
/