雨天時に覚えておきたい「撥水」「親水」…最も重要なのは? | CAR CARE PLUS

雨天時に覚えておきたい「撥水」「親水」…最も重要なのは?

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雨天時に覚えておきたい「撥水」「親水」…最も重要なのは?
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雨天時は、視界不良による運転のしづらさと汚れが気になる。安全運転や美観維持を目的に、撥水効果を強みとするコーティング施工を検討する場合もあるだろう。

自動車のボディやフロントガラスの水を弾くことを「撥水」というが、水を弾く特性には、大きく分けて2種類ある。水滴がコロコロと水玉になって弾く性質を持つのが「撥水」で、水滴が塗装面にのびるように馴染む性質を持つのが「親水」といわれている。

汚れが流れ落ちやすい

撥水のメリットは、付着した水滴を弾く特性上、汚れも弾く効果が得られる点だ。水圧や雨で汚れが流れ落ちやすくなることで、洗車時の汚れ落ちが良くなり、水滴の拭き上げも楽になる。デメリットは、水滴が塗装面に残りやすいところ。それゆえに、水シミ(イオンデポジットやウォータースポット)が比較的付着しやすくなってしまう。

そういった理由から「撥水」は、ウォータースポットができても目立ちにくい、薄いボディカラーの車にオススメ。普段から日光を浴びない屋内駐車場に車を停めていたり、定期的に洗車できる場合も適している。 

水シミが付着しにくい

親水のメリットは、水滴が馴染む性質により、水滴が塗装面に残りにくいため水シミが付着しにくい点といえる。青空駐車や、洗車頻度が高くなく、黒や紺といった濃いボディカラーの車にオススメだ。デメリットは、水滴が塗装面に馴染む性質ゆえに汚れも馴染みやすいところ。弾く性質が強い「撥水」に比べて、「親水」は若干弾く力が悪い点がデメリットだと覚えておくと良いだろう。

撥水の種類を知る

撥水と親水の違いを押さえた上で、視界確保の観点で重要となるフロントガラスの「撥水剤」の種類について解説する。撥水性能を強みとする撥水剤には、主にシリコーン系とフッ素系の2種類があり、それぞれ特徴が異なる。

シリコーン系は、ガラスにシリコーンの薄膜を形成し、撥水効果を発揮する。水滴を弾く効果が高く、撥水成分の構造が連続しているため水滴の動きが良い。ただし撥水効果は約1~2ヶ月程度とやや短いため、こまめな施工が必要となる。

効果の持続性が高いといえるのは、フッ素系だろう。フッ素系は分子1つずつガラスに強固に化学結合することで撥水効果を発揮するタイプで、撥水効果は半年~1年と長期間再施工をする必要がない点がメリット。撥水成分の構造が連続ではないため、水滴の動きはシリコーン系には劣る。

最も重要なのは「下地処理」

シリコーン系とフッ素系、いずれのタイプの撥水剤を使用するにしても、下地処理が最も重要になることを忘れてはならない。フロントガラスに付着した油膜や汚れ、水ジミなどをしっかり落とした後に施工するのが基本だ。愛車の使用頻度や駐車・保管状況を踏まえ、自身のカーライフに合わせた撥水剤を選ぶ必要がある。

《カーライフ編集部》

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