新モデルにみる、「メイド・イン・ジャパン」のホイールが意味するものとは?…レイズ | CAR CARE PLUS

新モデルにみる、「メイド・イン・ジャパン」のホイールが意味するものとは?…レイズ

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自社開発・生産だからできた高品質&斬新デザインの新モデル“RAYS HOMURAシリーズ”
自社開発・生産だからできた高品質&斬新デザインの新モデル“RAYS HOMURAシリーズ” 全 15 枚 拡大写真
レイズの大きな魅力のひとつが自社工場での製造にある。

メイド・イン・ジャパンであることに加えて自社の工場であることから開発陣の想いが製造現場にも通じやすく、逆にデザイナー側も工法を熟知しているため製造可能な範囲も把握でき、ギリギリまでデザイン性を高めた高品質な製品の開発が可能になるのだ。

そんなレイズだからこそ生み出せたホイールがHOMURA(ホムラ)の最新モデルとなる「2X7TW」だ。HOMURAブランドはプレミアムカー向けのブランドとしてコンサバティブなデザインを施してきたシリーズ。メッシュのイメージが強いHOMURAブランドはシンプルだが細部にまで凝ったデザインを施した上質なフォルムが特徴。

そのHOMURAブランドから登場した「2X7TW」はこれまでのユーザー層に加えて新たにドレスアップ志向の強いユーザーに向けたデザインを込めたのが特徴。今回は開発を担当したレイズの商品開発部・川崎敏靖さんにその特徴と魅力について話をうかがってきた。


◆ツインスポークデザインでHOMURAに新風を吹き込む

「デザイン面では従来からHOMURAブランドが持っているコンサバデザインは踏襲しつつ、新たにツイストを加えることで躍動感あるフォルムを作ったのが見どころです。センター部でスポークが分岐する部分を急峻にカットしてしまうのではなく立体的な造形を持たせることで、スポークの厚みや深さを表現したのもこだわりです。またRFCスピニングリバース工法を新たに採用することでリム内側の凹凸を無くし、リムの奥までをデザインの一部として見せるホイールを作り上げることに成功しました」。

ツイストしたツインスポーク形状、開口面積の広いディスク面、細身のスポークによる足長デザイン、リム内側にほとんど段差がない奥行きを感じさせるフォルム、センターサークルに段差を付けることで奥行き感を強調するなど見どころ満載のデザインを施している。


◆RCFスピニングリバース工法でリバースリムの新境地を生み出す

「2X7TW」に採用されたRFCスピニングリバース工法とは一体何なのだろう? RFC工法=レイズ・キャスト・フローフォーミング工法の略だ。フローフォーミング工法とは鋳造ホイールのリムをスピニング(圧延)成形する工法のこと。スピニング成形することで内部組織を圧縮しメタルフローを形成させる。その結果鍛造ホイールが備える鍛流線と同じ構造を鋳造ホイールに持たせることが可能になるのだ。同じ強度を得るために薄く製造することができ、結果的に軽量なホイールを作り出すことができる工法となる。

さらに、RFCスピニングリバース工法はその名の通りフローフォーミングでリバースリムを作り出すのも大きな特徴。ホイールにはタイヤを組み付けるための凹み(ドロップ)が装備されている。リムの内側から見ると凸状に膨らんでいる部分だ。一般的なホイールはディスク側にドロップを配置しているのだが、リバースリムはホイールの奥側にドロップを配置してリムの奥行き感をより強調するのが特徴。フローフォーミングは従来から合ったもののフローフォーミング工法でリバースリムを作ったのはこのモデルが初。これを実現させるために専用の金型を起こしたというほど、同社が力を入れている新工法となっている。

さらにRFCスピニングリバース工法を使ったリム内側を見るとドロップの凹凸がほとんど認めることができない。ディスク開口部からリム内側をのぞき込むとほとんど段差がなく奥までツルリとしたリム表面が続き、従来のホイールとはまったく違う表情を見せてくれるのだ。これこそがディスクからリム奥までをデザインの一部として設計した「2X7TW」の見どころとなっている。

HOMURAブランドの最新作として登場した「2X7TW」。新工法RFCスピニングリバース工法を取り入れることでこれまでに無いデザインの自由度を手に入れた注目のホイール。意欲的な開発により新世代のホイールを作り続けるレイズから今後も目が離せない。

RAYSの新モデル“HOMURA”にみる、メイド・イン・ジャパンのホイールが意味するもの

《土田康弘》

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