船舶用の防錆剤を応用、異なるアプローチで錆の進行を止める | CAR CARE PLUS

船舶用の防錆剤を応用、異なるアプローチで錆の進行を止める

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船舶用の防錆剤を応用、異なるアプローチで錆の進行を止める「1液型高膜圧防錆プライマー(LP121-10)」
船舶用の防錆剤を応用、異なるアプローチで錆の進行を止める「1液型高膜圧防錆プライマー(LP121-10)」 全 8 枚 拡大写真

車齢の延伸により注目を集めているのが防錆だ。降雪地帯の方々にとってはもはや常識かもしれないが、融雪剤に含まれる塩化カルシウムにより錆が進行する。ひどい場合には新車購入後2~3年で錆が発生するケースもあるという。1台のクルマに永く乗る時代だからこそ雪国や沿岸地域に訪れるクルマに防錆は欠かせない。防錆のニーズは以前からあり、複数のメーカーが防錆メニューを提供しているが、その特長や性能は様々だ。


そんな中、今業界内で注目を集めているのがPPGジャパン株式会社の1液型高膜圧防錆プライマー(LP121-10)である。塗料販売世界No.1のシェアを競う米国の塗料メーカーで、全世界70カ国に拠点を構え、自動車・飛行機・工業用・船舶・建築など様々な塗料を扱うPPGインダストリー社の日本法人がPPGジャパン株式会社であり日本国内においても、船舶・飛行機・自動車補修などの塗料を販売している。

同社が自動車補修用の防錆剤を扱うこととなったのは今から4~5年前に遡る。きっかけは自動車補修用塗料で取引のあった札幌の地域部品商「株式会社宮田自動車商会」から大型車の防錆で使えるものはないかと相談を受けたことだったという。同社ではこれまで自動車補修用として防錆剤の取り扱いはなかったというが、船舶用の防錆剤については20年以上の実績があるとのことだった。大型車の防錆について要件を整理していくと、船舶用の防錆剤で応用が効くことが判明、テストでの好結果をもって製品化に進んだ。

これまでの自動車用の防錆剤と船舶用の防錆剤では、そもそも防錆に対するアプローチが異なり、自動車用では塗膜を厚くし水を通さないことで錆の発生を抑える方法を採っているが、船舶用では塗料の中の成分で錆の進行を止める方法が採られている。この錆の進行を止めるというのがポイントで、従来の自動車用防錆剤においては一度錆が発生してしまうと、しっかり錆を落としてから塗らないと防錆剤の下で錆が進行してしまうが、この船舶用の防錆剤でなら、錆の上から塗布しても錆の進行を止める効果があるという。

また、従来のゴム状になる防錆剤においては、専用の作業場を設けるなどの対策をしないと、液剤が飛び散り清掃が大変な点が整備工場への普及の妨げになっていたが、本製品はその作業性が高さにも注目されている。もちろんクルマの下廻りに塗布するので全く液剤が飛び散らない訳ではないのだが、従来のような粘着性がないために施工後に掃き掃除をすることで作業場の清掃が可能となる。


まだまだ自動車補修においての経験は乏しいが、展開から4~5年間、特段クレームもなく概ね高評価を得ている。昨年からは水性の防錆剤も販売を始めているし、除雪車メンテナンス用の製品開発も進んでいるという。グローバル企業の強みを活かした商品開発を今後も期待したい。

《カーケアプラス編集部@市川直哉》

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