修理事業者の団体から“モビリティサービス事業者が集う団体”へ改革を推進 | CAR CARE PLUS

修理事業者の団体から“モビリティサービス事業者が集う団体”へ改革を推進

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2023年 BSサミット新春賀詞交歓会の様子
2023年 BSサミット新春賀詞交歓会の様子 全 4 枚 拡大写真

長きに渡り日本の車体整備業界を牽引してきたBSサミット事業協同組合(磯部君男理事長)は、昨年度に車体整備業からモビリティサービス業への変革を掲げ、今年1月に開催された新春賀詞交歓会では、“自動車メーカーとの連携を念頭にモビリティサービスの全国ネットワークを構築”するとより具体的な方向性を発表した。これに伴い同組合は、2024年を目処に組合員数を現状の323社から700社まで増やすことを計画しており、入会の対象を車体整備工場から指定整備工場にまで拡大。業界の垣根を越え地域の事業者が協力しあうことで、高度化する自動車の修理に対応できる体制作りを行う。

自動運転レベル3以上のクルマを修理するために

この背景にあるのは2020年4月から施行された特定整備制度である。特定整備は、自動車整備事業者が行う自動ブレーキ等の先進技術を搭載した車や自動運転車の整備について、その確実な実施を担保するため、これらの整備を行う自動車整備事業者を「自動車特定整備事業者」として認証する制度だ。BSサミットはかねてから従来車に加え、次世代自動車の修理にも対応することに言及していることから、認証取得に対し積極的な姿勢を見せBSサミット全組合員が認証を取得(全国平均44.2% ※2022年11月時点)しており、モビリティサービスの全国ネットワークを構築するための土台を築いている。

一方で、現在日本国内にある自動運転レベル3以上の車両は、2021年3月に発表されたホンダ レジェンド(100台限定リース販売)のみであり、現在取得できる特定整備認証は殆どの場合“自動運行装置を除く”というレベル2(運行補助装置)までの自動車の整備に限定されたものである。この限定を外すための認証基準には「自動運行装置を装備した自動車の自動運行装置の点検・整備に必要な技術情報を入手できること」と明記されていることから、BSサミットは自動車メーカーとの連携により必要な技術情報を入手できる全国ネットワーク構築を目指すという。また、特定整備認証による影響は指定整備事業者や車体整備事業者、ガラス施工業者など幅広い層に及ぶことからその総称を“モビリティサービス”とし、自動車の総合整備に携わる団体へと大きく舵を切った。

IAAE 2023で組合員募集説明会を開催

3月7日(火)~9日(木)の三日間、東京ビッグサイト 西3・4ホールで開催される「国際オートアフターマーケットEXPO 2023(IAAE 2023)」の会場では、会期中毎日(計5回)新たに指定整備事業者を仲間に迎え入れるための組合員募集説明会を開催。また、説明会に先立ち3月7日(火)13時からは、IAAE2023出展者プレゼンテーションにて「自動車メーカーに認められる整備事業者への近道」と題し、BSサミットが見据える将来像に対して現在どのようなアプローチをしているかを、BSサミット事業協同組合の副理事長(3名)、専務理事、組合員拡充委員長の5人が自社の取り組み事例を交えて説明する予定である。


自動車整備にせよ修理にせよ、今後は自動車メーカーから整備情報や診断機を入手しなければ行えない作業が増えてくることは間違いない。BSサミットは真っ先に選ばれる組織であるための準備を進めており、この大転換に対応し成功させることは、BSサミット組合員のみならず、全国の整備事業者にも大きな影響を及ぼすものだろう。

《カーケアプラス編集部@市川直哉》

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