日本自動車連盟(JAF)とヤマハ発動機は、6月26日から28日に東京ビッグサイトで開催される自治体・公共Week2024「第4回スマートシティ推進EXPO」に共同出展する。JAFとヤマハ発動機による導入支援の紹介や、グリーンスローモビリティ(低速電動車両)の認知度の向上が目的。
出展ブースでは、ヤマハ発動機がこれまで活動してきた事例紹介に加え、グリーンスローモビリティ(GSM)を導入することの効果やJAFの役割を説明する。さらに、GSM(7人乗り・AR-07)の車両展示や実際の走行映像が視覚的に分かるVR体験コーナーも設置される。
ヤマハ発動機のGSMは、50年の歴史を誇るゴルフカーの技術を活用した、4~7人乗りの低速EV。低床で高齢者も乗り降りしやすく、窓がない開放的なキャビンは車内外の人々がコミュニケーションをしやすいデザインとなっているのが特徴。コンパクトな車体で、道幅が狭く公共交通を整備しづらかった地域の足になることが期待されており、市場導入は実証実験を含め累計100件以上と発表されている。
JAFとヤマハ発動機は、「低速モビリティの提供とサービスを通じて地域社会にマッチした移動を実現することで、人々の豊かな生活に貢献する」ことを目的に協業活動を行っており、今年で3年目を迎える。ヤマハ発動機はGSMの開発技術と販売ノウハウを持ち、JAFは全国に広がるロードサービスネットワークと交通安全啓発、地域PR活動を推進してきた。両社の強みを活かし、地域の交通課題の解決に取り組んでいる。
28日12時からは東京ビッグサイト西2ホールで、GSMについて研究する東京大学公共政策大学院の三重野真代・特任准教授と、ヤマハ発動機担当者によるトークセッションを行い、GSMが地域課題の解決に果たす役割や可能性について語る。参加は無料。
またヤマハ発動機は同展示会で、森林デジタル化サービス「RINTO(リント)」についての概要や活用事例も紹介する。RINTOは、ヤマハ発動機の産業用無人ヘリを用いて高度なレーザー計測・分析技術を用い、森林の現況を3次元デジタルデータで再現する事業。高密度・高精度な点群データを計測・解析し、立木一本一本の樹高や直径、地形データなどを可視化することで、林業のスマート化や業務精度・効率の向上に貢献する。会場では無人ヘリや実際に計測した森林の3Dデータも展示する。