ブレンボは10月11日、スウェーデンの高性能サスペンションメーカー、オーリンズを買収すると発表した。買収額は4億0500万ドルで、ブレンボにとって過去最大規模の買収案件となる。
オーリンズは1976年創業の老舗メーカーで、二輪車や四輪車向けの高性能サスペンション技術で知られる。同社の製品は、MotoGPやF1、スーパーバイク、NASCARなど、主要モータースポーツ選手権でも広く使用されている。
ブレンボは今回の買収により、自動車市場向けの製品ラインナップを拡大し、顧客に対する統合的かつインテリジェントなソリューションメーカーとしての役割を強化する。オーリンズの革新的なアプローチは、ブレンボの未来のモビリティに向けたソリューションメーカーとしてのミッションを後押しするものと期待されている。
オーリンズは2024年の売上高が約1億4400万ドル、調整後EBITDA率が21~22%になると予想されている。同社はスウェーデンとタイに生産拠点を持ち、従業員数は約500人だ。
ブレンボは近年、二輪車事業の強化に注力しており、2021年にはデンマークのSBSフリクションとスペインのJ.Juanを買収。今年2月にはタイに二輪車向けブレーキシステムの新工場建設を発表している。現在、二輪車事業はブレンボの総売上高の約13%を占めている。
今回の買収は規制当局の承認を経て、2025年初頭に完了する見込みだ。