クルマの抵抗を減らして“スムーズに走る”最新チューニング術…「速さ」はパワーだけじゃない | CAR CARE PLUS

クルマの抵抗を減らして“スムーズに走る”最新チューニング術…「速さ」はパワーだけじゃない

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「速さ」はパワーだけじゃない! クルマの抵抗を減らしてスムーズに走る最新チューニング術~カスタムHOW TO~
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チューニングやカスタマイズにはさまざまな手法がある。チューニングといえばパワーアップが常套手段だが、なにもパワーを出すだけがチューニングではない。クルマにかかる様々な抵抗を減らすことで、失われているロスを軽減し、クルマをより速く乗りやすくする手法もある。

抵抗減らすチューン1:アライメント調整

タイヤの取り付けられている向きはホイールアライメントと呼ばれる。クルマを上から見たときにハの字になっていたらトーアウト。逆になっていたらトーインと呼ばれる状態。どちらもハンドリングの味付けとして使われるもので、一般にトーインにするとハンドルに対してクイックにクルマが反応し、トーアウトにすると穏やかに反応すると言われる。

クルマごとにメーカーの指定値があり、その数値にはある程度の幅がある。その許容範囲の中でできるだけ抵抗の少ない値にすると、クルマはスルスルと抵抗感なく走って軽快感が得られやすい。ワンメイクレースではこのアライメントの数値でストレートスピードが変わると言われていて、細かく調整している。

また、キャンバー角をつければタイヤは車体内側に転がろうとして抵抗になりやすいので、わずかにトーアウトにしたほうが走行抵抗は少なくなる。そのあたり絶妙なアライメントにしていくと抵抗が減り、燃費アップも期待できる。

抵抗減らすチューン2:ホイールの軽量化

重いホイールは走り出そうとするときに動き出しに力が必要になる。ブレーキを掛けたときもホイールが重ければ重いほどブレーキの効きは悪くなっていく。それだけ重さが慣性になり、クルマを動かすことへの抵抗になっているのだ。そこで軽量なアルミホイールに交換するのがオススメ。

サスペンションのスプリングよりもタイヤの近くに位置するホイールは「バネ下」と呼ばれる場所にある。このバネ下はサスペンションの動きにも大きく影響し、軽いほうが軽快なハンドリングとなる。車体自体の軽量化よりも同じ重量で数倍の効果があると言われている。軽量なホイールは走り出しから軽快になり、コーナリング時などのクルマの動きも軽くなるのだ。

抵抗減らすチューン3:吸排気チューン

エアクリーナーフィルターはエンジンに空気を吸い込む抵抗となっている。このフィルターを高効率なものにするだけでもエンジンに空気を吸いやすくなり、パワーアップやレスポンスアップが期待できる。

同じように排気系チューンも抵抗を減らすと、パワーアップやレスポンスアップが期待できるが、とくにオススメなのが触媒の交換だ。

エンジンから出た排気ガスはまず触媒で排気ガスが浄化される。エンジンから出たばかりの位置だけにその影響は大きい。そこで触媒を抵抗の少ないスポーツ触媒(キャタライザー)に交換すると、効果を得やすい。エンジンから遠く離れた位置のマフラーを高効率化するよりもさらに効果が大きく得られるイメージである。

もちろん、最大限の効果を得るにはスポーツ触媒+アフターパーツのマフラーに交換するのが好ましいが、触媒だけでも大きな効果を得られるのでオススメ。また、スポーツ触媒にノーマルマフラーを組み合わせるという手もある。こうすると排気音量はほぼ変わらぬまま、パワーやトルクをアップすることができるので、音量を大きくしたくないカスタマーにオススメの手法だ。

レースの世界ではチューニングが制限されることが多い。そこでできるだけこういった手法で抵抗をなくして、少しでもスピードアップさせている。これらのほかにもできるだけ低粘度のオイルを使うことでエンジンパワーのロスを減らしたりもする。ときにはオイル量を減らすことで抵抗を減らすことさえもある。

ほかにもハブベアリングのグリスを入れ替えて少しでも抵抗を減らしたり、ドライブシャフトグリスもこだわりのものに変えることも多い。

抵抗を減らすことはスピードアップに繋がるし、一般道や高速道路の移動では燃費アップにも寄与してくれる。そういった視点でのチューニングも大きな効果を持っているのだ。

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《加茂新》

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