【ハノーバーモーターショー 16】自動運転バスにドローン配送…ダイムラーが描く旅客と物流
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Future Busは、すでに高速道路での自動運転を実現しているが、今回発表されたFuture Busは、さらに市街地での自動運転走行を成功させたCityPilotが搭載された。現状は、OM936というディーゼルエンジンが搭載されているが、よりクリーンなガスタービンエンジンM936Gの搭載も検討しているという。また2018年を目標にEV化の計画も進んでいる。
自動運転は、オランダのアムステルダムで空港からハーレムを結ぶBRT(バス高速輸送)区ルートのうち20km(市内はバスレーン)で実験が行われた。途中、信号、トンネル、歩行者などを検知しながら、ドライバーの操作なしに移動できたという。
Vision Vanは市内配送や物流を担うバン、ワゴンなどの運行管理をデジタル技術、ネットワーク技術によって効率化、最適化するコンセプト。コネクティビティの機能を最大限に活用し、配送ルートの計画、動的変更、メンテナンス情報の管理、故障予測、燃料消費の最適化、などを行う。さらに、ドライバーや車両ごとの情報も細かく管理でき、運転アドバイスやワーニングなど個別にフィードバックさせることも可能だという。
ここまでは、クラウドおよびビッグデータを利用して、同様な機能を実現しようとしている企業は多いが、Vision Vanでは、配送センターの無人化や、積み込み、積み下ろしも自動化する技術も提唱している。さらに、ラストワンマイルの輸送にクローラーロボットやドローン(UAV)を使ったソリューションをデモしていた。
配送センターの無人化は、無人倉庫や宅配の物流センターなどにある自動仕分けシステムだが、専用のパレットケースを利用し、バンへの積み込みも無人のフォークリフトが行い、バンの荷室が小型の無人倉庫のようになっており、現場で配達する荷物も自動で降ろしてくれる。あるいは、クローラーロボットやドローンが配送先の玄関などまで届ける。
ドローンはアメリカのスタートアップであるMatternet社が開発したもので、ペイロードはおよそ2Kg。プログラムされた配送住所の玄関先、指定された場所に荷物を自動的に運んでくれる。デモカーの屋根には2機のドローンが搭載されていた。海外のゲーテッドコミュニティのような新興住宅地(入り口にゲートがあり住民以外は出入りが制限される高級住宅地)でのニーズがありそうな配達システムだ。
〈取材協力 ダイムラー〉
《中尾真二》
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