「この道、何十年」…経験だけを売りにする整備工場には注意が必要
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この事実は、カーユーザーにとってポジティブな情報だが、一方で自動車技術の高度化は、ドライバーが自ら愛車の点検整備を実施することを難しくしており、今まで以上に信頼できる整備事業者の存在が重要となってくる。
◆運転支援機能の調整作業(エーミング)が重要
機能も含めて元通りにすることが求められるASVの修理においては「カメラがズレていないか」「車の寸法が違っていないか」「タイヤが真っ直ぐに揃っているか」など、見た目では測れない細やかな調整が必要不可欠だ。せっかく搭載されているAEBSやACCなど高度な運転支援機能も、正常に機能しなければ意味がなく、かえって事故の原因になりかねない。すでに「カメラが対向車を障害物と認識し、走行中に急ブレーキがかかった」という事例もあり、カメラやセンサーの定期的な調整作業(エーミング)は“カーユーザーの安全に直結する重要な作業”と政府も認識。今年5月に「道路運送車両法の一部を改正する法律」を公布し、次世代自動車社会の安全性を確保する準備を進めている。
◆ユーザーに安心・安全を提供するため、いち早く行動するプロショップ
このような自動車社会の変革期のなか、法律の施行に先だっていち早く次世代自動車の修理・整備に対応すべく動き出しているプロショップがある。
千葉県流山市の初石鈑金(千葉県流山市東初石2-204)は、国産車はもちろん、輸入車にも対応できるエーミング設備を導入している。同社は、今年6月に世界的な第三者認証機関であるテュフによる“鈑金工場の品質を示す監査”において、最高位であるプラチナ認証を取得しており、最新の欧州車も安心して任せられる設備を持つプロショップであることが伺える。
同社の熊本社長は「最近の車は、“経験”や“勘”だけでは対応できない。ちゃんとした設備がないとユーザーに安心・安全を提供できない」と、同社が積極的な設備導入を進める理由を語ってくれた。その言葉の通り、同社の工場にはエーミングに限らず、“経験”や“勘”に頼らない最新の設備が揃っている。
また同社が他社に先駆け、いち早く行動に移った理由について伺うと「法律の施行がまだ先だからといって、今いるお客様を蔑ろにするのは無責任だと思う。法律の要件はまだわからないが、先だって行っている経験やお客様からの信頼は絶対に無駄にはならない」と、その想いに言及された。
しかし残念ながら、最新の車を機能も含めて元通りにすることができる工場はまだまだ少ないのが現状である。自分の車を預ける際には、ウェブサイトなどをチェックし、その工場の設備を確かめてみることをお薦めする。
くれぐれも「この道、何十年」といった経験だけを売りにする工場には注意が必要だ。なにせこの数年だけでも車は著しい進化を遂げているのだから。
《カーケアプラス編集部@市川直哉》
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