車齢の延伸により注目を集めているのが防錆だ。降雪地帯の方々にとってはもはや常識かもしれないが、融雪剤に含まれる塩化カルシウムにより錆が進行する。ひどい場合には新車購入後2~3年で錆が発生するケースもあるという。1台のクルマに永く乗る時代だからこそ雪国や沿岸地域に訪れるクルマに防錆は欠かせない。防錆のニーズは以前からあり、複数のメーカーが防錆メニューを提供しているが、その特長や性能は様々だ。
本国の膨大な製品群から施工のしやすい防錆メニューをピックアップ
世界86ヵ国に高品質な整備補修用品を提供するグローバルサプライヤーの日本法人「ウルトジャパン株式会社」もまた、防錆メニューを提供するメーカーの一つである。同社が防錆メニューを提供し始めたのは約17年前に遡る。当時、北海道エリアの営業担当だった平澤氏が“工場に喜んでもらえるメニュー”として目を付けたのがきっかけだという。当時はまだ防錆をメニューに加えている整備工場はそれほど多くはなかったという。ユーザーからの需要はあるにも関わらず、いまいち普及しなかった原因を“作業の面倒さ(非効率・現場が汚れる)”と考え、施工のしやすい製品をウルト本国の膨大な製品群からピックアップし日本での取り扱いを開始した。
同社の防錆メニューは、ユーザーニーズに合わせたラインナップが用意されており、いずれも施工が簡単で液剤が飛び散らないので整備工場が内製しやすいという特長を持っている。また、それぞれの製品に関しては、「UBSワックス スーパードライ200(透明)」は、新車時など黒く塗ることに抵抗がある場合に選ばれることが多く、元々エンジンコーティング剤として開発されたものなので薄い皮膜でもしっかりと効果が得られる他、耐熱性にも優れておりエンジンルーム内にも施工が可能だそうだ。
「UBSアンダーボディーシール エクストラ (黒)」は、降雪・沿岸エリアなどしっかりと施工したい場合に効果的で、ゴム・樹脂系の被膜を形成することで錆止め、防音、防振効果が得られる。
ウルトジャパン株式会社は、メーカーがダイレクトに各地の整備工場に整備補修用品を販売する数少ない企業の一つであり、お客様のクルマのすぐ側“整備現場”の情報を製品選定や開発に活かせるというアドバンテージを持っている。今回紹介した防錆剤もそうした環境の中から生み出されたものである。今後同社では、法規や製品の調達事情を考慮した上で製品の国内開発も視野に入れているという。今後もユーザーのニーズに沿った製品開発を期待したい。