国土交通省は、「物流の2024年問題」など施策の幅広い展開に向けてトラック運送事業を所管する自動車局に物流関係を集約するなど、課題解決を的確に推進するため、10月1日付けで組織改正を実施する。
国内物流のほとんどをトラック運送が占めている中、ドライバーの残業規制強化で輸送能力が不足する「物流の2024年問題」が大きな課題となっている。
国土交通省では、物流分野全体の新たな課題への対応を効果的に推進する観点から、物流行政とトラック行政を一体化するため、総合政策局の所掌事務のうち、物流分野に関係するものを自動車局に移管する。これに伴って自動車局は「物流・自動車局」に変更するとともに、傘下に「物流政策課」を新設する。
物流分野に関する業務を物流・自動車局に集約して、公共交通政策の重要事項に関する政策に専従させるため、「公共交通・物流政策審議官」の職務から貨物流通の効率化等に関する職務を除外し、名称を「公共交通政策審議官」に変更する。
また、運送産業の発達・改善、調整に関する事務を所管して、運送産業全体に関する施策をとりまとめる交通政策課に、輸送・保管に関連する運賃・料金などの政策・企画立案などの事務を担当させる。このため、これらの業務を「バリアフリー政策課」から交通政策課へ移管する。