日銀がマイナス金利政策を含む大規模緩和の解除を決めた後も、外国為替市場では円安が止まらず、34年ぶりとなる1ドル=152円台到達を予想する声もささやかれているが、こうした中で、ホンダの時価総額が先週3月22日の終値ベースで初の10兆円を超えたという。
翌3月23日の日経朝刊が報じていたが、それによると、終値は前日比2%(31円50銭)高の1921円50銭となり、上場来高値を更新。終値ベースの時価総額は10兆1455億円となったという。「主力の北米で新車販売が好調に推移しているほか、円安による収益環境の改善も追い風になり、自社株買いなど積極的な株主還元も評価されたようだ」(日経)とも分析している。
また、東京株式市場の同日終値ベースで、時価総額10兆円を超えたのは18社にのぼるそうだが、これまで日本車メーカーではトヨタ自動車の1社のみだった。先日は日産自動車との協業で電撃的に覚書を交わすなど「前のめり」ともみられる戦略も目立つが、そのホンダも「10兆円企業」に仲間入りしたことになる。
ホンダは2024年3月期に営業利益で前期比60%増の1兆2500億円と、過去最高を見込んでいる。日経も「北米で多目的スポーツ車(SUV)『CR-V』などの販売が好調に推移する」とも伝えているが、利益の大半は原付バイクなどの二輪事業が屋台骨を支えており、メインの四輪事業は円安効果でやや改善はみられるものの、収益性は相変わらず低いことなども、今後の株価の動きにも影響を与えそうだ。
2024年3月25日付
●内閣支持横ばい25%、政倫審説明、「納得せず」81%、本社世論調査(読売・1面)
●フォークリフト無人化進む、物流24年問題、新規参入相次ぐコスト高課題(読売・4面)
●EV世界大会へ、日産車お披露目(朝日・19面)
●地域の足へ電気バス仲間入り、きょうから江戸川・墨田区で(東京・18面)
●止まらぬ円安、152円台も予想、為替介入「本気度」試す市場(日経・3面)
●卸売業の「活動」1月は最低に、自動車の品質不正響く(日経・3面)