トヨタ自動車株13.65%減、日産自動車株14.47%減、ホンダ株17.77%減、スズキ株16.67%減、スバル株18.33%減…週明け8月5日の東京株式市場で日経平均株価(225種)は大幅続落し、終値は前週末比4451円28銭(12.4%)安の3万1458円42銭で終えた。
4000円を超える下げ幅は、1987年の米国市場の大暴落「ブラックマンデー」(10月19日)の翌日に記録した3836円安を超えて過去最大という。また、円相場も急伸し、一時1ドル=141円台に上昇。上場企業の2025年3月期の想定為替レート(約146円、2日時点)だけでなく、24年3月期の平均レート(約145円)よりも円高となった。
きのうの小欄でも前週末(8月2日)に付けた半年ぶりの安値水準を受けて「歴代2番目の大幅下落」と伝えたばかりだったが、それもあっさり塗り替えてしまったことになる。
きょうの各紙も全紙が1面トップで「日経平均4451円安、下げ幅ブラックマンデー超え」などと大きく報じたほか、総合面や経済面などにも「米株安と円高直撃、産業界動揺広がる」(毎日)や「『経済の岸田』揺らぐ看板、投資旗振り政策批判へ危機感」 (朝日)などと、衝撃的な「史上最大の下げ幅」に言及した関連記事を取り上げている。
こうした中、米国市場が全体の7割以上を占めるスバルが2024年4~6月期連結決算を発表。純利益が前年同期比15%増の840億円となり、2月に発生した国内工場稼働停止の影響による米国でディーラーへの販売台数が10%減少したものの、為替の円安が追い風になって利益を下支えしたようだ。
ただ、懸念材料は急激に進む円高と株暴落。円ドルレートが1円動くと営業利益で100億円影響が出るとみられており、決算発表で水間克之CFOは「大きく動いている状況だけに見極めが必要」としつつ、「気になるのは米株安で、自動車などの高額商品に影響がある」と述べた。さらにパニック的な局面では「ブランドを磨いて対応するなど、やるべきことをやるしかない」とも。
スバルでは25年3月期の業績見通しや販売台数などについて、現時点では見送っており、為替の急変動と市場予想上回る株大暴落のインパクトは修正が追い付かないほどに大きかったようだ。
2024年8月6日付
●株暴落4451円安、下げ幅最大、円急騰一時141円台、米景気後退懸念 (読売・1面)
●「経済の岸田」揺らぐ看板、投資旗振り政策批判へ危機感 (朝日・4面)
●保守用車ブレーキほぼ利かず、JR東海脱線し新幹線見合わせ (朝日・31面)
●公取委、損保4社に課徴金、企業向けカルテル、1.5億円命令へ (毎日・21面)
●軽自動車の普及台数過去最多(産経・10面)
●株安円高企業に明暗、輸出に打撃、旅行業界は歓迎 (東京・3面)
●ホンダ営業最高益、4~6月2割増、米でHV好調(日経・2面)
●欧州車5社が減益、1~6月 EV・中国・開発費の三重苦(日経・13面)
●エンジン車残していく、英マクラーレン、ライターズCEOに聞く (日経・15面)
●スバル純利益15%増、4~6月、米低迷でも円安下支え (日経・18面)
●JFE純利益下振れ、今期、車減産で4%増に、中国減速「鉄冷え」も響く (日経・18面)
●中古車競売価格が最高、7月18%高、2か月連続更新 (日経・22面)